市会報告〜12月定例会〜
12月議会を振り返って
11月議会は11月25日から衆議院選挙に伴う一時休会期間を経て12月22日に閉会致しました。本定例会では、保育所整備助成や小規模保育整備助成による定員増を行うほか、児童養護施設の大規模改修を実施することによる子育て支援の更なる充実に2億4,200万円、急激な円安等による原材料及び燃料費の高騰や4月からの消費税率引上げ後の需要減退等による影響を緩和するための京都市独自の緊急支援に3,000万円、昨年の台風18号被害を踏まえた排水機場集中監視システム整備、有栖川下流右岸流域浸水対策の雨に強いまちづくりの債務負担など総額17億8,900万円の補正事業を審議しました。これにより、民間保育園は平成27年4月に105人の定員増、平成28年4月にはさらに20人増となるほか、排水機場は主要10施設においてポンプ稼働状況や水位情報等を一元的に把握できるよう集中監視システムが整備されることになります。
衆議院議員選挙に伴う市議会の休会には反対
京都市は今年度から通年制議会を導入しまた。この通年議会は今後議会での処理をより円滑かつ迅速に進めるのが目的です。それにも関わらず今回の11月議会では、衆議院選挙が行われるのに際し、「国政選挙は重要」「国政選挙中に議会を継続すると審議に集中できない」との理由で民主党、共産党、公明党から一時議会を休会したいとの声が上がりました。
京都党及び自民党は国政選挙のために本来迅速に対応すべき定例議会の日程を変更すべきではないと休会案に反対しましたが、その声は届かず最終的に多数決により定例市会は休会を余儀なくされました。京都市において国政選挙に伴い議会が一時中断することは常態化しており、直近では2年前の衆議院選挙(2012年12月)の際も当初予定されていた12月の京都市会が急遽日程変更されました。他都市の状況を見てみると、市議会の日程変更・短縮は京都市に限ったことではなく、全国各地の地方議会で国政選挙と重なるたびに休会という対応がとられています。既に10年以上前から地域主権、地方分権の時代と言われている中で、政党の地方組織自体が「地方議会は国ありきで存在するものではなく、あくまで自治体の特色あるまちづくりの為に尽くす集団である」という認識に立てていないのが如実に現れている結果とも言えます。
ただ、地方議員の最大の責務とも言える議会日程を本来変更すべきではありません。京都市として通年議会を取り入れたのであれば尚更です。根本として地方議会の権能強化を進めている状況下において、変更の風習は見直すべきであるため、市全体の方向性や財源配分などを議論するのが地方議員の本業であることを強く主張致しました。地方議会にくすぶる“国優先”の潜在意識を変革していくことが今後も大きな争点となりそうです。