26年度決算議会総括(27年9月議会)
黒字決算と言われた26年度。一般会計は21億円の黒字でしたが、その内情は2つの『定期預金』24億円を切り崩してサイフに繰り入れ、無理やり黒字化させたというのが実態です。とりわけ来年2月の市長選挙を目前に控えた決算だった為、是が非でも黒字「化」させる必要があったのでしょう。
しかし実態は赤字です。また、取り崩した二つの『定期預金』ですが、ひとつ(財政調整基金)は残高が5億円となり、ほぼ底をつきました。もうひとつは借金返済用の積立金(公債償還基金)で、本来絶対に手をつけてはいけないお金です。この積立金に手をつけることは将来の財政計画を狂わせ、現在の借金以上のお荷物、ツケの先送りになると反対してきました。それでも京都市の説明は「適正にやっているから大丈夫」の一点張りです。しかし、禁じ手はもはや常態化し、もはや当然かのように取崩しが行われています。我々は厳しく批判してきましたが、今回はそのなし崩しがさらに加速する懸念が出てきました。
市役所にはメインの『一般会計』という金庫以外にいろいろな金庫があります。その中のひとつに、市役所建替えのために積み立ててきた「市庁舎整備基金
という金庫があります。いよいよ今年度から工事が始まるため、この金庫の出番です。しかし、蓋を開けると、この金庫はほぼ空っぽ。理由はなんと、「他の事業に使ってしまった」ため。かつて金庫に手を付ける際、借りた分は「必ず返します」と議会にも報告されていました。しかし今になって、「どうせお金の出所は同じ税金です。(だから借りた分114億円はなかったことに)」と行政は説明します。このようなずさんな会計処理を認めたら、都合の悪いことはどんどんうやむやにされてしまいます。案の定、縮小傾向だった借金の発行は27年度から再び増え始めている始末です。
京都党は、厳格な経理処理と厳しい財政規律を守り責任をもった予算編成を行うようずっと求めておりますが、より徹底した財政健全化に向け提言を続けます。
今決算についても同様のスタンスから厳しく指摘して参りました。