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反対討論 議第166号 京都市職員の給与の額の特例に関する条例の一部を改正する条例の制定について

議題166号本給カットにおける討論

令和3年12月9日
京都市会議員 江村りさ

地域政党京都党市会議員団は、議第166号京都市職員の給与の額の特例に関する条例の一部を改正する条例の制定について反対の立場を表明しておりますのでその理由を述べます。

本条例は令和5年度までの集中改革期間に緊急時に備えて総額50億円を捻出することを目的とした取り組みに係る条例改正ですが、今回人事委員会から人件費削減の勧告がなされたことに伴い、給与カットは令和3年度予算編成時より減額となっているものです。(つまり、「人事委員会勧告による給与改定を含め、50億円を捻出した時点で、給与カットを終了する」というものです。)

総務消防委員会での答弁は災害時の危機的な状況やコロナ禍での不測の事態に備えて50億円を設定しているため、財源の捻出方法が人事委員会勧告による給与改定であったとしても差しさわりないというものでした。

元々、財政危機への対応として本市では5年間で人件費総額215億円、そのうち3年間の給与カットで50億円と市民しんぶん等で広報しています。財政難による市民サービスの見直しが始まり、あらゆる局面で市民生活への影響が今後如実に出てきますが、その際、人件費の削減は職員も一緒になってこの財政難を乗り切る一種の覚悟を示すものです。それにも関わらず、毎年実施している人事委員会勧告に倣った、財政難であってもなくても行われる通常の給与改定分を今回の改革の中に含めることは市民の皆さんの納得を得られるものなのでしょうか。見方を変えれば、市民の皆さんへの説明では人件費で50億円カットとしながら、実際には26億円に規模を縮小させていることになります。

また、人事委員会勧告で減額の給与改定に至るということは、市内企業・事業所の業績悪化による給与削減が前提となっています。そもそも勧告の参考とする対象は50人以上の規模の大きい企業・事業所であり、そこで業績が低下しているということは法人市民税の収入の減少に繋がります。こうした、市の財政運営にマイナスの影響を及ぼすものに対し、このリスク回避の観点から50億円の捻出で想定する不足とは別個に捉え対処すべきです。

今回提案されている給与カットでは本給の最大6%で、最も影響の大きい局長級の職員は年間39万円の減となりますが、その対象者は職員全体の1%にも満たない数です。また、職員全体では、平均年9万円の減となりますが、このコロナ禍及び財政危機と言われる中で賞与は4.3ヶ月も支給されることは、公務員以外では考えられない非常に手厚いものと言えます。
今一度市民サービスカットに踏み込まざるを得ない京都市の情勢を強くご認識をいただき、少なくとも令和3年度予算編成時当初の給与カットは実施いただくことを強く求め、反対討論と致します。

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