市会報告~平成23年9月定例会~
【9月定例会】
9月定例会は、9月27日から10月31日までの35日間開かれ、市長提出議案42件、議員提出議案12件を審議しました。
市長提出議案のうち、平成22年度各会計決算23件については、決算特別委員会を設置して付託・審議のうえ、全て認定しました。
平成23年度一般会計補正予算など3件についても、予算特別委員会を設置して付託・審査のうえ、原案のとおり可決しました。
また、地域コミュニティ活性化推進条例の制定など、議案13件とそれぞれ担当の常任委員会で審査し、地域コミュニティ活性化推進条例の制定については修正可決、それ以外の議案は原案のとおり可決しました。
さらに、監査委員の選任など議案3件についても、原案のとおり可決しました。
議員提出議案については、定期接種に関し、早期に国の制度確立を求める意見書など、11件の議案を原案のとおり可決しました。
【式典・イベントの事業仕分け総括】
式典・イベントの事業仕分け総括表
京都党は、この夏、イベント式典の総点検を実施致しました。
これは、他党の事業仕分けとは異なり、例外なく全ての事業について、仕分けを実施する京都党のマニフェストに基づいて実施したものです。
行政改革を行うためには事業を一から見直し、無駄を排除して健全な税の使い道の整理が必要です。
京都市で年間に行われるイベント・式典は464件で、その総予算は約12億円。
所属委員会で各自分担し、各イベントごとに党を挙げていっせいに調査を実施致しました。
各自調べたものを比較、検証した結果、費用対効果が低いもの、コスト意識が足りないもの、事業目的と内容が合致していないものなど、改めて見直しが必要なものが多く出てきました。
団会議、勉強会を通して、事業の廃止、統合、規模縮小、目的の見直し等の仕分けを行い、それを各自9~10月実施の常任委員会にて提案致しました。
また今後、より画一的に質や費用対効果の向上を図るために、イベント・式典におけるガイドライン作成を実施するよう代表質問の場でご提案させて頂きました。事業仕分けの結果は上記のリンクよりご覧下さい。
【9月定例会 地域政党京都党代表質問】
10月5日(水)、9月定例会で「地域政党京都党京都市会議員団」として、また京都市会が始まって以来、少数会派として初めて代表質問を行いました。
「地域政党京都党京都市会議員団」からは村山祥栄議員(左京区)、佐々木たかし議員(中京区)が約30分にわたり質問を行いました。
それぞれの質問の要旨は以下の通りです。
また、佐々木議員の”五山の送り火の対応”については京都市会だより第59号(平成23年12月15日発行)に市長答弁が掲載される予定です。
村山祥栄議員代表質問要旨
○人口減少対策について
人口は、今後右肩下がりで減少している。
京都市は、2035年までに▲11%、129万人、ここ10年、年間2000人がこの町を去っている。
生産年齢人口の減少は、町の活気、経済力、財政など広範囲に多大なマイナスの影響を与える。
人口増加に対する取り組みをしっかりと進められたい。
地域間競争が激化する中、地方間競争に対する認識と対策は?
○リニアモーターカーの誘致について
リニアの出現によって、新幹線需要は半減、のぞみは廃止、新幹線は特急化する。京都にとっては著しい都市機能の低下につながる。便益は30年後で10兆、建設費は9兆である。
どの恩恵も受けられない。そればかりか、現在東海道新幹線沿線が受けている恩恵が、新路線へ大きく流れる。
国及びJRに対し、市を挙げて計画の変更を求められたい。
○関西空港行きリニア整備について
国際都市とは国際空港への移動時間が概ね15分以内と言われている。
東京では成田-羽田間(15分)のリニア構想、大阪も市内-関空リニア構想が浮上。先述した東京-大阪間リニア京都経由案なら、必然的に関空-京都間15分のリニア路線が確保される為、併せて取り組まれたい。
○固定資産税の減免措置について
この夏、現場調査を実施した。結果、朝鮮総連関連施設9件、民団関連施設8件、防犯協会、明倫舎など、減免に適当でないと思われる施設が多数あることが判明。
減免の妥当性を欠如しているのではないかと疑わざるを得ないが、こういった現状にどう対処するのか。
佐々木たかし議員代表質問要旨
○財政再建について
①情報共有の必要性
危機を乗り越えるためには、主権者である市民と行政が正確な情報を共有す必要がある。成果ばかりを強調していては、誤解を招く危険性があり、危機的状況であることを正直に伝えることこそが必要ではないか。
平成22年度決算の数字を踏まえた上で、明確なメッセージの発信を求める。
○財政再建について
②進捗状況
他都市と比較すれば、京都市の公務員数はまだまだ多い。
特に消防と教育は突出している。徹底的なスリム化が求められている中で、余力ある体制で行政サービスを提供し続けることは、結果として市民の皆様につけをまわすことになる。
聖域なき改革の断行を強く求めるがいかがか。
○支出削減 式典・イベントの総点検
地域政党「京都党」では京都市が行っている式典、イベントの総点検を行った。
この中で、政策目的に適合しているとは言い難いもの、事業の目的が既に達成されているものも発見した。財政に対する厳しい認識の共有徹底を強く求める。
また、更なる合理化を進めるに当り、すべての式典・イベントを統括し、費用対効果を厳格に見据えた上で、イベント・式典の開催基準・運営基準のガイドライン作成など、縦割り行政に対し、横串を通す作業こそが必要であると考えるがいかがか?
○収入増加策
①広告収入
市民の皆様に負担を掛けない形での収入増に向けた取り組みをさらに発展させていただくと共に、様々な分野において応用可能な手法なので、多様な取り組みを積極的にご検討いただくことを強く要望する。
京都市緑の基本計画に基づいた公園整備に関しても、東京都が行っている「思い出ベンチ」のような手法を「記念植樹」と合わせることによって、市の負担を軽減すると同時に、市民の皆様にとって、より思い入れの強い公園作りに繋がると考えるので、思い切った取り組みを強く求める。
○収入増加策
②徴収率の向上
貴重な財源の確保と公平性の観点から100パーセントに向けた取り組みを継続して行っていかなければならない。
現在、市が徴収しているお金は様々なものがあり、それぞれの担当部局が徴収業務を独自に行っている。
この徴収業務を一本化し、情報を共有、専門スタッフを配置することが更なる
徴収率の向上や、徴収業務の合理化に有効であると考えるがいかがか?
徴収率と共に徴収コストという視点を持って合理化に取り組んでいただきたい。
○五山の送り火騒動について
今回の騒動は結果として多くの方々を傷つける結果となった。
また、京都が風評被害の震源地になってしまったので風評被害対策にしっかりと取り組む必要があるのではないか。
今回の騒動を完結させるためにも、積極的な取り組みを求める。